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三番瀬の利用ルール化を実現

〜ふなばし三番瀬環境学習館もオープン〜


 東京湾奥部の干潟・浅瀬「三番瀬」では、船橋側の利用ルール化が実現しました。船橋市と市川市が共同で管理している区域について、船橋市が「利用に関する行政指導指針」を制定し、7月1日に施行したからです。
 行政指導指針ではこんな行為を禁止しています。①花火、たき火、バーベキューなど火気を用いること。②ゴルフ、ドローン、ラジコン機、モーターパラグライダー、カイトサーフィン、水上オートバイの使用、犬の放し飼いなど、他の利用者の身体に危害を及ぼすおそれのある行為をすること。

図2-1

*運動の成果

 三番瀬は利用ルールのないことが問題になっていました。水上オートバイ、モーターパラグライダー、ゴルフなどの危険な行為がやりたい放題になっていたのです。そのため、潮干狩りなどの利用客は危険にさらされていました。モーターパラグライダーなどによって野鳥が追い散らされることもありました。日本有数の渡り鳥の飛来地なのに、野鳥が干潟や浅瀬に飛来することができない。そういうことも起きていたのです。
 そこで、三番瀬を守る会、県野鳥の会、県自然保護連合など三番瀬保全7団体は利用ルールづくりを県や船橋市にもとめました。
 昨年以降、船橋市と3回交渉しました。
 最初、船橋市は利用ルールの制度化に否定的でした。そこで7団体は明石海岸における人身事故の例をあげて危険行為を禁止するよう申し入れました。兵庫県明石市の人工砂浜陥没で女児が生き埋めになって死亡した事故です。この事故では、人工砂浜を管理している国土交通省と明石市の職員4人が業務上過失致死罪に問われて有罪となりました。4人の職員は懲戒免職です。そのような事態がおこらないようにしてほしい、と申し入れました。その結果、ルール化を早急に検討する、と船橋市が回答しました。

写真2-1
三番瀬の利用ルールづくりで船橋市の商工振興課長など(手前)と話しあい
=2017年4月27日

*環境学習館も7月1日オープン

 7月1日は、「ふなばし三番瀬環境学習館」もオープンしました。

写真2-2
「ふなばし三番瀬環境学習館」のオープニングイベント。後方の鉄筋 コンクリート造り二階建てが環境学習館

 環境学習館は、船橋市が「ふなばし三番瀬海浜公園」のなかに新設しました。鉄筋コンクリート造り二階建てです。「知る」「考える」「学ぶ」の3つのゾーンで構成されています。芝生・噴水広場や三番瀬を一望できる鉄骨造り二階建ての展望デッキも新設されました。総事業費は22億5700万円です。環境学習館は有料(一般400円)。展望デッキと広場は入場無料です。

写真2-3
高さ10メートルの展望デッキ。三番瀬を一望できる
(JAWAN通信 No.120 2017年8月30日発行から転載)

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