トップ ページに 戻る
■2017年「干潟・湿地を守る日」イベント報告

小櫃川河口(盤洲干潟)自然観察会(5月3日)

〜千葉県野鳥の会〜


写真11-1
歌川広重が小櫃川河口からの風景を描いたとされる「冨士三十六景 上総黒戸の浦」。この日も、絵と同じ位置に富士山が見えた

 千葉県木更津市の小櫃川(おびつがわ)河口にひろがる盤洲(ばんず)干潟は1400haの広大な面積をもつ日本最大級の砂質干潟です。自然海岸の後背地には43haもの塩性湿地帯があります。そこにはヨシが生い茂っています。近くには水田もひろがっています。干潟とアシ原、塩性湿地、水田がセットで残っているのです。大昔からの原風景をとどめる日本国内で唯一の大規模自然干潟です。
 千葉県は盤洲干潟もすべて埋め立てる計画でした。工業用地造成などが目的です。しかし「干潟をこれ以上埋めるな」という運動によって、1973年に埋め立て計画を中止しました。
 観察会の案内人は千葉県野鳥の会の田久保晴孝さんと杉本秀樹さんです。田久保さんはJAWANのアドバイザーもつとめています。
 中州の砂地では、たくさんのチゴガニが巣穴から身を乗り出し、白いハサミを振る「チゴガニダンス」で出迎えてくれました。チゴガニは大人の小指の先ほどです。アシハラガニも数多くいました。
 いちばんのトピックは珍鳥ソリハシセイタカシギです。ソリハシセイタカシギは日本に2羽ぐらいしか飛来しないといわれています。それが中州にいました。ソリハシセイタカシギを見るのははじめてという人がほとんどです。「すごい」「ラッキー」の大歓声があがりました。
 水平環(すいへいかん)も見ることができました。水平環は太陽の下方46度の位置に見える大気光学現象です。水平線上の薄雲に虹色の光の帯が見えます。
 この日は、チュウシャクシギ、ソリハシシギ、ハマシギ、ダイゼン、コアジサシ、スズガモなども確認しました。

写真11-2
きわめてめずらしいソリハシセイタカシギを観察=中州で
(『JAWAN通信』編集部)
(JAWAN通信 No.119 2017年5月30日発行から転載)

>> トップページ >> REPORT目次ページ