トップ ページに 戻る
■2017年「干潟・湿地を守る日」イベント報告

谷津干潟自然観察会 (4月16日、5月5日)

〜千葉県野鳥の会〜


 谷津干潟は千葉県習志野市にあります。もともとは三番瀬につながる広大な干潟の一部でした。県は谷津干潟も埋め立てようとしました。しかし、谷津干潟は大蔵省所管の国有地であったため、公有水面埋立法では埋め立てることができませんでした。周囲の埋め立てによって、谷津干潟は長方形の干潟(約40ha)として残りました。
 その後、習志野市が住宅用地などとして谷津干潟を埋め立てることを計画しました。これにたいし、「千葉の干潟を守る会」や「千葉県野鳥の会」(当時は日本野鳥の会千葉支部)、市民などが共同で大規模な埋め立て反対運動をくりひろげました。近くの袖ヶ浦団地では3000戸の窓に埋め立て反対のポスターがかかげられました。その結果、市は1984年に埋め立てを断念しました。そして1993年、ラムサール条約湿地に指定されました。日本で7番目、干潟としては初のラムサール条約登録です。
 県野鳥の会は月1回の谷津干津観察会を1975年からつづけています。今年は4月16日の定例観察会と5月5日の「こどもの日谷津干潟自然観察会」を「干潟・湿地を守る日」参加イベントして位置づけました。
 5月5日は「日本野鳥の会埼玉」も探鳥会を開催です。谷津干潟自然観察センターも「谷津干潟遊路&干潟スタンプラリー」を企画しました。そのため、200人ぐらいのバードウォッチャーや家族連れで谷津干潟は大にぎわいでした。

写真10-1
谷津干潟のセイタカシギ
写真10-2
デッキから鳥を観察する人たち=5月5日
(文・写真/中山敏則)
(JAWAN通信 No.119 2017年5月30日発行から転載)

>> トップページ >> REPORT目次ページ