はじめに

Cris Roston  韓国でのラムサール条約第10 回締約国会議(COP10)の興奮と賑わいからずいぶん時を経たように思えます。その会議でNGOの代表者たちは新たなネットワークを始動させようとしていました。私たちの中には以前COP(締約国会議)に出席したことがあり、会議の仕組みを知っていた者もいましたが、殆どの者にとってそれは新たな経験でした。しかし、全員がラムサール条約のプロセスにNGO たちの意見をもっと反映させるべきだという共通の思いを抱いていたのです。

 COP10 では地域のNGO 専用の部屋が用意されました。私たちは準備が整うとすぐに毎朝ミーティングを開いて、その日に取り組むべき主な活動に備えました。こうすることにより、可能な限り多くのNGO を巻き込むことができました。その後、中核グループがさらに時間をかけて、取り組みに必要な文書の作成や詳細な作業を行いました。

 COP10 終了までに世界湿地ネットワーク(World Wetland Network: WWN)の活動計画と活動付託事項が策定され、11 名から成る委員会も結成されました。WWN は、ここから始まった一年間で、この作業計画の殆どを達成し、メンバーの大半と毎月連絡を保って、国際湿地賞のための助成金も獲得しました。

 WWNにとっての新たな段階がスタートしました。ウェブサイトがきちんと整い、委員会の対面会議が開催され、新規ならびに既存の会員が優良な湿地管理を積極的に推進する際の重点的サポートが行われるなど、わくわくするような展開となるはずです。来る年も実りの多い一年となり、WWN の会員数と実効力がどちらも伸びてゆくことを期待しています。

Chris Rostron
世界湿地ネットワーク 議長

 >> 1. WWN とは

WWN 年次報告書(2008 年11 月-2009 年10 月)


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