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■湿地保全団体の紹介

千葉県野鳥の会

〜自然破壊に反対し、鳥が棲める環境を守る〜


◇会の理念

 千葉県野鳥の会は自然保護運動を進めてきた鳥仲間が集まり、1974(昭和49)年に誕生した。
 本会の規約では、会の目的として、「野鳥を通じて自然との交わりを深め、自然の摂理に学び、自然を尊ぶ心を養い、社会文化の向上に尽くすこと」を掲げている。すなわち、本会は単なる「鳥キチ」の集団ではなく、鳥の棲める環境を大切に考えるがゆえに、あらゆる自然破壊に反対し、行動している。

珍鳥のミヤコドリ。三番瀬では年々増えつづけている。 最近は250羽を超え、日本に渡来する数の過半数を占める=田久保晴孝さん撮影

◇水鳥の宝庫「三番瀬」を守るために

 現在の最も大きな課題は、東京湾奥に残された最後の干潟・浅瀬「三番瀬」を守ることである。三番瀬では、千葉県が人工干潟造成計画を進めている。
 三番瀬は日本に渡ってくるミヤコドリの半分以上が生息し、シギ・チドリやカモ類など水鳥が数多く生息する水鳥の宝庫である。そのため、本会は「三番瀬を守る署名ネットワーク」に結集し、千葉県自然保護連合や千葉の干潟を守る会などと協力して、人工干潟造成計画を中止させ、ラムサール条約登録を実現させることに尽力している。

スズガモの大群(三番瀬)=田久保崎孝さん撮影
毎月第1日曜日に開いている三番瀬(船橋側)観察会
小櫃川河口(盤洲干潟)の観察会

◇年100回を超える探鳥会・自然観察会と年3回の野鳥調査

 年間100回を超える探鳥会や自然観察会のほか、野鳥調査も行っている。月例の観察会は三番瀬、行徳、谷津干潟、花見川で開いている。月例行事以外にも、泉自然公園、小櫃川河口(盤洲干潟)、夷隅川河口、手賀沼などで随時、観察会を行っている。宿泊探鳥会も、伊豆沼、奥日光、御岳山で開いている。野鳥調査は、水鳥の一斉調査として県内各地で毎年3回実施し、水鳥の生息状況の把握に努めている。

(文責・加藤敬美)


(JAWAN通信 No.108 2014年8月31日発行から転載)

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